虫けらホテル ①
生き物を庭に呼ぶビオトープのつくり方を紹介している本。入門というタイトルだけあって様々なビオトープの作り方が載ってる。
池を掘ったり、いろんな草木を植えてミニ雑木林を作ったりして、多様な食物連鎖の生態系をつくる。どれも楽しそうだけど、こういう本格的なビオトープはそれなりに広い庭がないとできない。マンションのベランダで出来ることは、プラ船でメダカの池を作ったり、柑橘類を鉢で育ててチョウに来てもらうぐらい。
石ころや古瓦、古い竹の束などの廃材を使って、益虫であるドロバチや、トカゲやヤモリの越冬場所や隠れ家を作る、「エコスタック」なるものが2ページくらい書かれていた。
もっと詳しく知りたかったので、ネットでいろいろ調べているとそもそもエコスタックは和製英語であり、海外では、insect hotel というものにあたるようだ。虫のホテル。画像検索をすると、まるで妖精の家のようなすてきな虫ホテルがたくさん出てきた。
以下、勝手に虫けらホテルと呼ぶことにする。
wikipedia の insect hotel の記事には英語の他に、デンマーク、ドイツ、スペイン、フランス、オランダ、ノルウェー、ポーランド、セルビアの言語での記事があることから、主に欧州の文化だと思う。学校や公園にこういう虫けらホテルを建てて、こどもたちの環境教育として定着しているそうだ。
よく日本は「昆虫の多い国で昆虫採集が盛ん、日本人は虫好き、虫の声は雑音とちがうんだよ」とかいうのを耳にするけど、こういう外国の虫文化を知ると、べつに虫好きなのは日本人だけじゃないな、という気がする。実際、私自身、大人になってから積極的に虫が好きというの人にあまり会ったことがない。
かっこいい虫けらホテルを作って設置すれば、マンションのベランダでもいろんな生き物がやってくるかも知れない!
でも今年はもう時期的にちょっと遅いかな。
つづく