こわくないおばけ

日記のようなもの

秩父の方へ行った

今年のゴールデンウィークは10連休だった。どうせどこも混雑するに決まってるけど、ずっと家にいるのも退屈なので、混んでなさそうなところを目指しバイクで一泊旅行することにした。道路状況のニュースでは首都圏はどこも連日渋滞している感じだったが、自宅から埼玉県秩父方面へ向かうルートは混雑の隙間のように思ったので、スーパーカブに着替えだけ積んでとりあえず出発した。

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自宅の横浜からしばらく北上して埼玉県日高市巾着田まで来た。秋になると林の中に群生する満開の曼珠沙華が壮観なんだけど、今の時期は高麗川でバーベキューとかする人がやってくるのかそれなりに賑わっていた。

少し先の高麗神社で休憩しながらそろそろ今日泊まる宿をネットで探すことにした。 

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宿予約サイトで検索したらこの付近で空室のあるホテルは熊谷市のビジネスホテル一軒だけだったのでそこを予約。やはり秩父にはもう空いてる宿はないみたいなので、今日は山には入らないことに決めた。

しばらく進むと越生町に入った。昔、この町のため池の岸辺に咲く桜の写真をネットか雑誌かで見てすごく綺麗だったので、桜の時期に写真を撮りに来たことがあった。その池に寄ってみると桜は新緑に覆われ本当になんの変哲もないただのため池だったが、一羽のカワセミが水面を飛び回っていてよかった。二番目の写真が桜の時期に来た時のもの。水面に映り込む満開の桜が幻想的だった。

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日が暮れてきた。

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熊谷市のビジネスホテルに着いた。最近出来たばかりの新しいホテルだった。

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翌朝は山を目指して西へ進んだ。1時間ほどで長瀞に着いた。渓谷のダイナミックな地層が有名な観光地だ。早朝の時点で人がそれなりにいた。中学生くらいの時に一度来たことがあって、河岸の木のボートには見覚えがあったが、ライン下りに乗船したのはいつかの鬼怒川だった気もする。

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市内中心部を通り過ぎ、秩父の代表的な山、武甲山が見える寺坂棚田へ来た。棚田越しの山がうつくしい。

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武甲山は斜面がごっそり削られ特異な山肌が露わになっている。白っぽく見える部分で石灰岩の採掘が盛んに行われているらしい。1940年からの大規模な採掘によってなんと頂上の高さまで変わってしまったそうだ。歴史ある信仰遺跡や貴重な高山植物も失われてしまったというのを知ってなんとも言えない気持ちになった。

秩父市内はちょうど見頃である羊山公園の芝桜などを見にくる人々でだんだん混んできそうなので、時間は早いが家の方に向かって山道を走ることにした。山の中をバイクで走るのは本当に気持ちがいい。馬力がないバイクなので坂道は結構大変だけど。

途中、山の中の廃村へ行ってみた。

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平成6年まで人が住んでいたそうです。

山から市街地に出るとあとはもう特に寄りたい場所もないのでひたすら家に向かって帰るだけだ。この日はとても天気が良くて暑いくらいだった。夏みたいな入道雲が出ていた。

15時ごろに家に着いた。いつの間にか真っ黒の分厚い雲が今走ってきた方角の空を覆っていた。かなりの雷雨みたいですぐにこちらも雨が降ってきた。早めに帰ってきてよかった。走行距離は往復で250kmほど。

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改元だかなんだか知らないが、みんな一斉に休んだって結局どこも混雑したり余計にお金がかかったりするし、休める仕事の人ばかりではないし、一方的に与えられた大型連休などあまりいいことなどないんだ。自分の好きな時に好きなように休暇を取れる時代が早く来ればいいなと思った。